がん対策推進基本計画 重点課題その2:治療の初期段階からの緩和ケアの実施
がん患者の多くは、診断された瞬間から、身体的な苦痛だけではなく精神的な苦痛も抱えるものです。
また、患者本人だけではなく、その家族も様々な苦痛を抱えていました。
しかしながら、当時の現状としては、緩和ケアはある程度の治療が行われたり、症状が進行したりしてから行われていたのです。
そのため、治療の初期から患者やその家族の苦痛に配慮した緩和ケアを実施できる医師を育成することを行いました。
がん対策推進基本計画 重点課題その3:がん登録の推進
がん登録は、患者の年齢や性別、がんの種別や治療法などを収集し蓄積し分析することで、今後のがん対策に活かすことに繋がります。
がん対策基本法が制定された当時は、日本のがん登録体制は他の国々よりも遅れており、円滑にがん登録を推進する体制を整備することが挙げられました。
平成24年改訂により新たに1項目追加:「働く世代や小児へのがん対策への充実」
法律が制定された後、各課題に対して具体的な目標がたてられ、取り組まれてきました。
立てられた計画は、その効果を判定します。
平成22年に中間報告が行われ、新たな課題が抽出されています。
厚生労働省は平成24年6月付でがん対策推進基本計画を改定しました。
そして、新たに重点的に取り組むべき課題として「働く世代や小児へのがん対策への充実」を追加しています。
がん対策基本法の課題って何?~がん対策推進基本計画における重点課題とは~ まとめ
2006年にがん対策基本法が制定された際に、どのような項目ががん対策の重点課題となっていたのかを挙げてきました。
ここで、もう一度がん対策推進基本計画において取り組むべきとされた重点課題について確認しましょう!
・放射線療法、化学療法の推進およびそれらを専門的に行う医師などの育成
・治療の初期段階からの緩和ケアの実施
・がん登録の推進
そして、平成24年に新たに追加された重点課題は、
・働く世代や小児へのがん対策への充実
です。
今ではよく耳にする放射線治療や化学療法も、わずか10年前には課題となっていたことがわかります。
医療は日々発展していきます。
その一方で、新たな課題が生まれていくのです。いったいどんな課題があるのかを知っておいて損はないでしょう。
*参考出典
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☆関連お役立ち情報☆ |
・がん対策基本法から見えるがん治療の課題とは? 〜がん患者の社会復帰の壁〜 |
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